大阪大学
成里紗さん インタビュー
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INTERVIEW

受講生インタビュー

2023年4月14日(金) 公開

化粧の心理学 ⇔ 身体表現術
成里紗さん インタビュー

言語化できない感覚と、学問的思考の両方を持っておくことが大切

  • 化粧の心理学をもっと研究したくなり阪大の人間科学研究科へ
  • 頭で考えるのではなく体の感覚を使った授業に「心が動くって素敵やな」と思い、副専攻の受講へ
  • 副専攻は、多様な専門性の中に身を置くことで「自分の立ち位置」を明確にできる場所
  • 余白のような、俯瞰した視点を持っている人が多い
成里紗

大学院等高度副プログラム「社会の臨床」
大阪大学大学院人間科学研究科人間科学専攻 博士前期課程2年(2023年3月時点)

 母親が美容関連の仕事をしており、小さいころから人の見た目が変わるということに興味を持っていました。中高時代に人を観察することが好きということに気づき、自分は人間に興味があるんだろうなと思って、学部では心理学を学ぶことにしました。卒論では化粧行動をテーマに、アイラインの選択肢がQOLに与える影響を調査していました。

 修士1年目、横断教育科目で何を取ろうか迷っているとき、「身体表現術」の授業でダンスをすると知り、面白そうだなと思って受講しました。そしたらとても良くて。ここを越えてしまったらちょっと頭が追いつかへんくなるといった、誰もが無意識に持っているラインを越える感覚を持ったのですが、それが心地よくて。大学院だと考える力とか、言語化する力を養うことはあると思うのですが、この授業だと頭で考えるのではなく、身体の感覚だけ使うという、まったく逆のことをしました。うまく説明できない「よかったな」っていう気持ちを忘れずにフォーカスしておかないと、学問的思考の意味って逆になくなっちゃうんじゃないかなって思うようになり、ほかの授業も受けてみたいなと思ったので、高度副プログラム「社会の臨床」を履修することにしました。

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 社会の臨床の授業を受けていると、なるほどそういう考え方があるんやなとか、自分にはないアプローチの仕方をこの人は持っているなとか、いい意味で柔らかくなるというか、崩されるような感じがします。そしていろんな専門性を持つ人が集まっているので、自分の専門性に対する自覚を持てるようになるのも大切なことかなと思いました。以前後輩に社会の臨床をお勧めしたときに思ったのですが、このプログラムを経験することで、思考のフレームがあってもそれが全てじゃないと思うことができる、余白のような俯瞰した視点を持てるようになるのかな、と感じています。

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