STiPS Handai研究会 レポート
シリーズ 科学技術×公共政策(2022年度冬) #2 日本の安全保障政策と宇宙政策
2023年1月12日(木)に、科学技術に関する公共政策の特徴を、具体例を通じて学ぶセミナーシリーズ「科学技術×公共政策(2022年度冬)」の第2回「日本の安全保障政策と宇宙政策」を開催しました(授業「科学技術と国際政治B」(担当:渡邉 浩崇)の一環として開催)。
<開催概要>
*大阪大学COデザインセンターが開講する2022年度冬学期授業「科学技術と国際政治B」の一環として開催。
- 第104回STiPS Handai研究会
- 題目:シリーズ科学技術×公共政策(2022年度冬) #2 日本の安全保障政策と宇宙政策
- ゲスト:橋本 靖明 氏(防衛省防衛研究所 主任研究官)、佐藤 雅彦 氏(宇宙航空研究開発機構(JAXA) 評価・監査部長)
- 日時:2023年1月12日(木)15:10〜18:20
- 場所:オンラインと対面形式の併用
- 対象:SciREX人材育成拠点で学ぶ学生や関連する教職員、大阪大学の学生
- 参加費:無料
この日は、司会進行と2名のゲスト、参加者の一部が豊中キャンパスの教室に集い、その他の参加者はオンラインでの参加となりました。授業の受講生(10人)に加えて、大阪大学の教職員や学生など計20人が参加しました。
今回は、防衛省防衛研究所 主任研究官の橋本靖明氏と宇宙航空研究開発機構(JAXA)評価・監査部長の佐藤雅彦氏をゲストにお迎えしました。それぞれ「日本の安全保障政策の歴史」、「宇宙と国際政治―アルテミス時代の法政策」についてご講演いただきました。
研究会の前半は、橋本氏より日本の安全保障政策の歴史とともに、2022年12月に策定された国家安全保障戦略を始めとする「安保3文書」についてご説明いただきました。また、佐藤氏には、国際的な月探査計画である「アルテミス計画」とそれを契機として宇宙活動を促進する政治的宣言である「アルテミス合意」について、宇宙法の観点からお話しいただきました。
後半は質疑応答とディスカッションを行いました。
橋本氏や佐藤氏が提示された論点、「現在と将来の国際安全保障の懸念とは何か」、「日本は単独で安全を確保できるのか」、「月探査先行国と後発国の利益の調整方法」などについて、参加者からは様々な意見や関連した質問が出されました。
終了後には、参加者から次のような感想が寄せられました。
(*読みやすくするために、実際に届いた文章に編集を加えて掲載しています)
「日本の安全保障政策において、自衛隊がこれまで国際状況にどのように対応してきたのか、そして現在、宇宙やサイバーという分野がいかに重要になっているかが理解できました。」
「各国や民間の月面探査がよくニュースで取り上げられていますが、将来の月面における民間の企業活動について、具体的なイメージがわきました。」
「科学技術の進歩に伴う日本の法整備や各国の対応に関するリアルな話を聞くことができ、とても勉強になりました。」