大阪大学新任教員研修 レポート
「オンライン市民参加型イベント」運営の技法
担当:八木 絵香 教授
2021年5月25日(火)、大阪大学教員のためのファカルティ・ディベロップメントプログラム(FDプログラム)の一環として、「『オンライン市民参加型イベント』運営の技法」を実施しました。
<開催概要>
- 研修題目:「オンライン市民参加型イベント」運営の技法
- 担当:八木 絵香 教授
- 開講日時:2021年5月25日(火)13:30~15:00
- 実施形態:オンライン研修
【研修の概要 及び 目的】
COデザインセンター学術融合部門では、気候変動、感染症、再生医療、ゲノム編集、原子力等の科学技術をめぐる課題について、一般市民と研究者が集い、共に考え、問題意識を共有する場づくり(双方向型のワークショップ)を行っています。2020年度は、それまで対面で行ってきたこれらの試みを、オンラインに展開して実施してきました。
この研修ではそれらの経験を踏まえ、一般市民が参加するイベントをオンラインで実施する際の技法についての座学と演習を行います。専門分野によらず、一般市民向けのイベントを開催してみたいと思う方にお勧めします。
講師を担当した八木絵香教授からのレクチャーに加えて、参加者同士で話し合う時間や質疑応答の時間が含まれていました。オンラインワークショップの流れを少しずつ実際に体験していただきながら、具体的な運営のポイントや対処法を紹介するという90分間の研修プログラムでした。
今回は、大阪大学内のさまざまな部局から、18人の教職員が参加しました。以下のような動機で研修に参加されていました。
・オンラインで子ども向けの実験体験イベントを企画していて、実施方法を模索していたから。
・イベントの参加者との意見交換を効率的・効果的に行うノウハウが知りたい。
・科学教室などのアウトリーチ活動をしてみたい。
・留学生や市民が交流できるイベントを将来的に企画してみたい。
レクチャーでは、大学が実施する市民参加型イベントの概要が説明されました。また、2020年度の講師らの実体験に基づいて、オンラインで市民参加型イベントを実施する場合によく起きるトラブルや対処法、運営方法の具体的なポイントなどが紹介されました。
続いて、Zoomのブレイクアウトルーム機能をつかって、3~4人のグループに分かれ、参加者同士で話し合う時間をもちました。レクチャー部分の感想を共有したり、それぞれの経験を共有したりしつつ、オンライン形式で話し合うという体験をするという時間でもありました。
再び参加者全員で集まってから、グループで話し合ったことや講師への質問をグループごと発表してもらいました(少人数のグループでの対話と、全体での共有の時間を組み合わせるというスタイルは、よく市民参加型イベントでも用いています)。
参加者からは、「参加しやすい雰囲気を作るための工夫を知ることができた」、「参加者の規模に応じて、できることとできないことを切り替えることが必要だと分かった」、「短い時間でたくさんのtipsが詰め込まれていて、勉強になった」といった感想が寄せられました。
COデザインセンターでは、今後もこのような研修を積極的に行っていきたいと考えています。