カマは燃えている/ ココ〈ボール〉ルームでなりたい自分になる
あらためて"多様性"をかんがえる連続企画
この格好ができたらいつ死んでもいい、そんな覚悟がもてる格好はありますか。
「ボールルーム・カルチャー」は、80年代ニューヨークのハーレムなどの都市で、アフリカやラテンアメリカにルーツをもつさまざまな性的指向やジェンダーアイデンティティをもつ人びとがつどって開いていた舞踏会のなかで育まれ、現在までつづいています。
「ドラァグクィーン」を連想されるひとも少なくないかもしれませんが、ボールルームでは、ハデな異性装だけでなく、白人のお金持ちや偉い軍人などけっしてなれないけれど、なりたい自分「らしさ」を表現しあう場でもありました。自分らしく生きるために家族や故郷のもとを去らなければならなかった住民たちは、たがいの暮らしを支えあいながら、工夫した衣装でボールルームにつどい、踊り歩くことを生きる糧としました。
大阪・釜ヶ崎には70年代に全国から単身の日雇い労働者が集められ、不安定な雇用のため仕事がなくなると路上生活をしたり生活保護を受けたりしてなんとか暮らしを成りたたせる人が増えました。非正規雇用やコロナの影響による失業など日本全国が釜ヶ崎化する2021年のいま、生まれ故郷や家族のもとをはなれた人たちが支えあって生き生きと暮らす釜ヶ崎・ココルームで、ホーム・居場所をうしなったわたしたちが自分をさまざまに表現しなおし、つながりあうオリジナルの「釜ヶ崎ココ〈ボール〉ルーム」(略称:カマボール)を開催します。
手づくりした衣装をまとい、音楽にのってココルームの庭をランウェイに見立てて踊って歩く「カマボール」には、それぞれのなりたい格好を見て、その喜びを共有してくれる鑑賞者がいなくてはなりません。あなたもその場に立ち合いませんか。
※3月6日(土)の24時に申し込みは締め切ります。
それ以降のお問い合わせには対応できないことがありますことをあらかじめご了承ください。
「カマは燃えている/ココ〈ボール〉ルームでないたい自分になる」をより楽しむために」(イベント配布資料)
*このイベントは、COデザインセンターの提供する教育プログラム「社会の臨床」および科目「COデザインプロジェクト」の一環として行われます。