授業レポート
集中講義「感性表現術B(創作ワークショップ/音楽)」
COデザインセンター開講科目<表現術>
COデザインセンターでは多様な授業が開講されています。
その中のひとつである、2019年度集中講義で展開された「感性表現術B(創作ワークショップ/音楽)」(ほんま なほ COデザインセンター准教授)。シラバスには、
〈表現術〉では、ことばと感性にまたがる多様な表現活動に参加することで、身体経験を培い、他者や環境との〈つながり〉を育み、それを新しいかたちとして創造することを学びます。創作ワークショプは、これまで表現活動や創作に取り組んだことのないひとでも、表現の面白さに触れ、他者と協働しながら何かをつくるという体験を楽しむことができます。
この授業では感覚をフル活用したコミュニケーションを実践的に学びます。「音楽」に関する既成観念をとりはらい、音を聴く、音を出す、という体験を素材として、異なる感性のぶつかりあいを経験しながら、集団創作の楽しさと難しさを学びます。それを通して協働のための実践知を培います。
と、あります。
いったい、どのような授業なのでしょうか。
今回は写真を中心に、2019年8月3、4日の授業の様子をレポートします。
―――――――
ほんま 先生とともに、沼田 里衣 先生が本授業を担当しています。
沼田 里衣
神戸大学大学院国際文化学研究科異文化研究交流センター協力研究員
川崎医療福祉大学非常勤講師
日本音楽療法学会認定音楽療法士
音遊びの会代表愛知県生まれ。「美しい音楽とは何か」という幼少からの疑問から、2000年より言葉のコミュニケーションが難しい障害者と音楽活動を始める。音楽療法の領域で研究・実践を進めるうち、障害の有無に関わらない社会に開かれた音楽活動の必要性を感じる。2005年より知的障害者と音楽家、音楽療法家による新しい音楽表現の地平の開拓を目的とした「音遊びの会」主宰、2014年より「おとあそび工房」主宰。現在も理論と実践を往復しながら、技術や価値観の差異を超えた音楽作りについて研究を進めている。
ワークショップ1日目。
授業を行うCOデザインスタジオには、さまざまな種類の楽器が準備されていました。
授業のはじめに、授業参加者それぞれがひとつひとつの楽器に触れる、という体験をしました。
この授業では、音を聴く、音を出す、という実体験を大切にしています。
次に、楽器を使って、ひとりひとりが自己紹介をしました。
言葉ではなく、音で自己紹介をします。
参加者たちは、おもいおもいに楽器をえらび、音を鳴らしました。
みんなで、それぞれの音を聞いて感じたことを共有しました。
ワークショップ2日目も、音を出すことからスタート。
この笛は、うっとりするような音色です。
管楽器だけでなく、打楽器、弦楽器など、たくさんの楽器があります。
参加者全員で協力して、即興で詩をつくり、音をつけていきました。
出来上がった歌をみんなで歌いました。
夏の日差しの中で、ここだけゆっくりと時間が流れているような、特別な雰囲気の授業でした。
―――――――
COデザインセンターでは、他にも表現のプログラムが用意されています。
興味のある方は、ぜひシラバスをご覧ください。