授業レポート
春〜夏学期「表現術B(芸術と社会包摂)」
COデザインセンター開講科目<表現術>
COデザインセンターでは多様な授業が開講されています。
その中のひとつである、2019年度春〜夏学期に展開される「表現術B(芸術と社会包摂)」(担当:中川 眞、ほんま なほ)。この授業は「表現術」の授業です。
いったい、どのような授業なのでしょうか。
今回は写真を中心に、2019年4月9日の授業の様子をレポートします。
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授業が始まりました。
「障害・孤独・LGBTQ・被災・病・貧困・過疎などといった困難な状況の中からは、なかなか当事者の「声」は届かない。」
と、中川先生はお話されます。
「アートはその声を聞き取り、表現し、関係づける働きをします。
アートにとってそれは、単に応用、消費されるのではなく、新たな表現法、あり方を獲得する機会ともなります。
本授業では、『弱さ』『小ささ』などをキーワードとして、社会包摂の現場でアートが果たすことのできる役割、意味、限界などの議論を行い、社会とアートの関係について深く考えたいと思います。」
この授業の目的としては
①アートと社会包摂との関係について説明することができる。
②現場での実践を試みたくなる。
③アートへの視野が広がる。
④グループワークを通して議論に慣れる。
を設定しています。
さて、今日の授業のテーマは、「小ささへのまなざし」。
受講生ひとりひとりには、小さな小さな「ひと」が。
(ちなみにこれは、鉄道模型のパーツだそうです。)
この「ひと」を「連れて」、春の日差しが気持ちいいキャンパスに、写真を撮りに出かけて行きます。
みなさん、おもいおもいの場所に、連れてきた「ひと」をそーっと置き、撮影をはじめました。
自然と、姿勢をぐっとひくくすることになります。
この日は風があり、「ひと」が飛ばされないようにするのもなかなか大変そう(楽しそう)でした。
教室にもどってきたら、報告会です。
受講生の皆さんが撮影してきた写真を、1枚1枚紹介しました。
撮影してきた人が、その写真のストーリーを話しました。
聴いている人は、それに対して「ここはどういうところ?」「これはこんな風に見えるね」と話しました。
シンプルな「お題」に対して、受講生ひとりひとりが撮影してきた写真は本当にさまざまなものでした。
「小ささ」について、受講生ひとりひとりが感じたり考えたりした時間になったようです。
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COデザインセンターでは、他にも多様な「表現術」のプログラムが用意されています。
興味のある方は、ぜひシラバスをご覧ください。