授業レポート
冬学期「感性表現術A(創作ワークショプ/演劇)」
COデザインセンター開講科目<表現術>
COデザインセンターでは多様な授業が開講されています。
その中のひとつである、2018年度冬学期に展開される「感性表現術A(創作ワークショプ/演劇)」(平田オリザ COデザインセンター特任教授)。この授業は「表現術」の授業です。
(この授業の2019年度のシラバスはこちらをご覧ください)
シラバスには、
グループで15分程度の演劇の創作に取り組みます。演劇や物語の構造を理解することをとおし、他者に対する表現の本質について理解を深めます。受講生はグループで話し合いを重ね、登場人物やプロット、演技内容などについて講師の助言を得ながらひとつひとつ検討していきます。
と、あります。
いったい、どのような授業なのでしょうか。
今回は写真を中心に、2019年1月10日、1月31日の授業の様子をレポートします。
1月10日
2つのグループに分かれて活動を行います。
今日は、プロットを考える日。
登場人物を決め、誰がいつ何を言うのか、そして、どのように行動するのか、を決めていきます。
ストーリーのなかで、誰と誰がどのように困るのか。
その状況に対して、誰がどのように影響を及ぼすのか。
誰かが舞台から出ていったり、舞台に入ってきたりすることで、状況が変わっていきます。
それをどうつくりあげるか。
舞台装置や、音の演出は限られているので、演者による言葉のやりとりや身のこなしで、その場で起こっていることを観客が自然に理解するようにする、というのが目標です。
受講生のみなさんは、楽しみながらも、真剣な表情でディスカッションを行なっていました。
3週間後、どのような演劇ができあがっているのでしょうか。とても楽しみです。
1月31日
今日は、本番です。
受講生のみなさんは、平田先生がスタジオに入ってくるぎりぎりまで、セリフを確認していました。
いよいよ幕が上がります。
1つめのグループが舞台として設定したのは、町工場。
この町工場は、ある大企業に買収されることが決まっています。
あと1人をどうしてもリストラしなければならず、弁護士がやってきます。
そこで町工場の中の人間関係が次々と明るみに出る、というストーリーです。
平田先生も受講生の舞台を見つめています。
2つめのグループです。
こちらの舞台は、ある街のハローワーク。
このハローワークでは、今、トイレに関係するやっかいな問題が起こっています。
そこに、市長や、スクープを狙う記者がやってきて・・・というストーリー。
2グループとも、演じきりました。
その後、みんなで感想を共有しました。
平田先生より
「とてもよかったです。演技もうまかったです。
観客にわかるようなしっかりとした台本になっていた、と思います。
最初のグループは、どうやれば対話になるか、ということもよく考えられていたし、その状況が外的な要因によって逆転するということもうまくできていたと思います。
二つ目のグループは、ひとりひとりのキャラがすごくたっていました。小道具の使い方もよかったです。」
と、講評をいただきました。
授業の最後は、受講生から平田先生への質問の時間となりました。
平田先生は、受講生からのさまざまな質問に、ひとつひとつ答えていました。
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最終発表は、まるで小劇場で演劇を見ているかのような、素晴らしい出来栄えでした。
写真からも、受講生の生き生きとした様子が伝わったのではないでしょうか。
COデザインセンターでは、他にも多様な「表現術」のプログラムが用意されています。
興味のある方は、ぜひシラバスをご覧ください。