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イベントレポート

2017年1月 2日(月) 公開

第一回 豊中地区 研究交流会
「文×理『知』の融合」(2)

去る2016年12月20日に
大阪大学豊中キャンパス 大阪大学会館にて行われました
第一回豊中地区 研究交流会
「文×理『知』の融合」

主催者発表で
260名もの方が参加されたそうです。

文×理『知』の融合

会場の様子を
3回シリーズでレポートする
2回目です。

****

次に取材させていただいたのは
松村 真宏 先生(経済学研究科 経営学系専攻、准教授)です。

17010201.jpg
(松村先生のHPはこちら。)

最初に話題になったのは
今年で11年目を迎える
ゑびす男選び@阪大坂。
松村先生がまさしく「仕掛」人でいらっしゃいます。

(ゑびす男選び@阪大坂 公式ウェブサイトはこちら
今年は1月8日実施とのこと。)

「実は、この取り組みには目的があるのです。

東大にあって、京大にあって
阪大にないもの。
それは何かというと、
『ランドマーク』。

ゑびす男選びは
阪大にランドマークを作ろうと考えて
始めたことなのです。
ランドマーク無いと、話題になりにくいですから。
東大には赤門、京大には時計台があるのと同じように
阪大には阪大坂がある、
となることを
狙っているのです。

阪大坂は、みんなが知っているもの。
それに、阪大坂はとても美しい場所。
それを楽しい想い出として残すことができるように、
ゑびす男選びを『仕掛け』てるんです。」

17010202.jpg

「仕掛け」とは
何気ないことだけれども
それがきっかけとなって行動が変わり
結果的に問題解決するというもの
と、松村先生はお話下さいました。

先生は
「仕掛け」を収集・分類し、
背後にある原理を探ったのだそうです。
しかし、そこから分かってきたことは
「原理がわかっても
そこから『仕掛け』を
量産することはできない」ということ。

「包丁とまな板があっても
料理を作ることができないのと同じことなのです。」
と、松村先生はおっしゃっていて
それが非常に印象的でした。


松村ゼミでは
様々な「仕掛け」を考え
設置、実験、検証を繰り返しているのだそうです。

実際に行われた実験について
松村先生がご説明下さったのがこちら。
2016lion_small.jpg
こちらは、天王寺動物園で行われた実験です。

「勇気の口」と書いてあり
子どもはそれを見て、手を入れます。
手を入れるとアルコール消毒がされる
という「仕掛け」。

家族連れが多く、
食事をすることも多い場所だけれども
子どもは手を洗いたがらないもの。
そんな場所にこれを置くと、
子どもはみんな、喜んで手を入れる。
子どもたちは手を入れることを楽しんでいるのだけど
それが手を消毒することにつながる。

実験の結果、
この「勇気の口」のまわりには
子どもたちが大勢集まってきたそうです。
とても興味深く感じました。


先生のご著書
shikakebook.jpg
『仕掛学:人を動かすアイデアのつくり方』
経営者、教育者、会社員の方など
幅広い方が読者とのこと。

もしよろしければ
一度手にとってみてはいかがでしょうか。

*****
次回の更新は、1月20日頃を予定しています。

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