民族誌
ethnography,みんぞくし,エスノグラフィー
解説:池田光穂
民族誌とは、フィールドワークという経験的調査手法を通して、人々の社会生活について具体的に書かれた体系的体裁によって整えられた記述のことである。
民族誌(ethno-graphy)は文字どおり、民族(ethnos)について書かれたもの(graphy)という意味である。ただし、すでにマリノフスキーらの近代民族誌の確立時期[1920年代]にもあったように、写真やスケッチなどの映像資料、さらにはメディア技術の発展を通して動画(フィルムやビデオ映像)による映像記録なども、民族誌に含まれる。(なお、その場合はethnographic film のようにメディア形式に形容詞をつけて表現する)。
民族誌という言葉を定義する際につきまとうややこしい問題は、この用語が2つの言葉「民族」と「記述」に分解され、それぞれの用語とは何か、という議論を内包することである。
したがって、民族誌学(ethnography)とは、今を生きる世界のさまざまな人びとの生活をおもに記述したり記録することを通して、人間の文化の個別性と普遍性について考える学問分野をさします[→民族誌学とは?]。
関連するリンク